【製品紹介】自動車用高性能改性ポリプロピレン (PP-CP323-TD20)
1. 製品ポジショニング
PP-CP323-TD20 は、自動車産業向けに特別に開発された、高流動・高衝撃・鉱物充填ポリプロピレン複合材料です。超高流動性コポリマーPP (CP323) をベースとし、20%の微細タルク (TD20) と特殊エラストマーを配合。大型部品の「薄肉化・軽量化」と「優れた寸法安定性」を高次元で両立させた、業界標準の改性グレードです。
2. コア特性とメリット
優れた成形加工性 (高流動性): メルトフローレート (MFR) が高く、大型で複雑な薄肉形状の金型にも容易に充填可能。成形サイクルを短縮し、生産効率を大幅に向上させます。
剛性と靭性の高度なバランス: 20%のタルク充填により曲げ弾性率(剛性)を高める一方、コポリマー基材により低温下でも優れた耐衝撃性能を維持します。
卓越した寸法安定性: タルクの配合により成形収縮率を大幅に抑制。大型部品特有の反りや歪みを防ぎ、精密な組み立てを可能にします。
低VOC・低臭気: 自動車の車室内空気質基準に準拠。特殊な脱臭技術により、VOC(揮発性有機化合物)の排出を最小限に抑えています。
高品質な表面外観: 優れた転写性を持ち、レザー調やマット調のシボ加工も美しく仕上がります。耐擦傷性にも優れています。
3. テクニカルデータシート (Typical Properties)
| 試験項目 | 試験方法 | 単位 | 代表値 |
| タルク含有量 | -- | % | 20 |
| 密度 | ISO 1183 | g/cm³ | 1.04 - 1.06 |
| メルトフローレート (MFR) | ISO 1133 (230°C/2.16kg) | g/10min | 15 - 25 |
| 引張強度 | ISO 527 | MPa | 22 - 28 |
| 曲げ弾性率 | ISO 178 | MPa | 2,000 - 2,400 |
| シャルピーノッチ付衝撃強度 | ISO 179 (23°C) | kJ/m² | 30 - 45 |
| 荷重たわみ温度 (HDT) | ISO 75 (0.45 MPa) | °C | ≥ 115 |
4. 自動車における主要用途 (Typical Applications)
[自動車内装のインパネ下部やセンターコンソールの画像]
① インストルメントパネル下部 (Lower Instrument Panel):
機能: グローブボックスや配線類を支える大型構造部材。
採用理由: 高流動性により大型部品の成形が容易であり、夏の高温下でもタルクによる耐熱性で変形を防ぎます。
② ドアトリム基材 (Door Panel Carriers):
機能: インテリアドアパネルのメインフレーム。
採用理由: 側面衝突時の安全性を確保。破断時に鋭利な破片が出にくい高い靭性を備えています。
③ センターコンソール (Center Console):
機能: シフトレバー周辺やアームレストの支持構造。
採用理由: 高い剛性により走行中の異音(きしみ音)を抑制し、乗員の荷重をしっかり支えます。
④ ピラートリム (A/B/C Pillar Trims):
機能: 車体の支柱(ピラー)を覆う内装カバー。
採用理由: サイドカーテンエアバッグの展開時に、割れることなく瞬時に開く高い衝撃耐久性が求められるため。
5. 成形加工条件の目安
予備乾燥: PP自体は吸湿性が低いですが、タルクが水分を保持する場合があるため、80℃で2時間程度の乾燥を推奨します。
樹脂温度: **200℃~240℃**が推奨範囲です。エラストマーの特性を損なわないよう過度の加熱を避けてください。
金型温度: 40℃~70℃。適切な設定により表面品質が向上し、内部応力が低減します。
射出速度: 中~高速を推奨。高流動特性を活かした薄肉充填が可能です。