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PC/ABSとはどんな材料?高性能エンジニアリングプラスチックの特性と用途を徹底解説

著者: 公開日:2026-01-09 13:58 閲覧数:10

PC/ABSとはどんな材料?高性能エンジニアリングプラスチックの特性と用途を徹底解説

現代の製造業において、材料の選択は製品の成否を分ける重要な鍵となります。ノートパソコンの筐体、自動車のダッシュボード、あるいは医療機器など、私たちの身の回りにある多くの製品に「PC/ABS」という材料が使われています。

では、PC/ABSとは一体どのような材料なのでしょうか?なぜ数あるエンプラ(エンジニアリングプラスチック)の中で、工業界の「万能選手」として選ばれているのでしょうか。

一、 PC/ABSの本質:強みを組み合わせた合金(アロイ)材料

学術的な定義では、PC/ABSとは**ポリカーボネート(PC)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)**を物理的にブレンドして作られる「ポリマーアロイ(合金)」の一種です。

これは単なる混合物ではなく、互いの性能を補完し合う「性能の相乗効果」を狙った傑作です。

  • PC(ポリカーボネート): 高強度、高靭性、耐熱性、優れた耐衝撃性で知られますが、成形時の流動性が低く、応力亀裂(ストレスクラック)が発生しやすいという弱点があります。

  • ABS: 優れた成形流動性、寸法安定性、メッキ加工のしやすさ、低コストという利点がありますが、耐熱性と衝撃強度は比較的低めです。

両者を組み合わせることで、PC/ABSアロイはそれぞれの短所を克服しました。PCの機械的強度と耐熱性を維持しつつ、ABSの加工のしやすさと経済性を取り入れたのです。この「1+1>2」の効果により、エンプラ分野で最も広く普及している材料の一つとなりました。

二、 PC/ABSの主な性能メリット

PC/ABSがハイエンド製造業で確固たる地位を築いている理由は、以下の核心的なメリットにあります。

  1. 卓越した耐衝撃性 低温環境下でも極めて高い衝撃強度を維持します。これにより、外部からの衝撃を受けても割れにくく、内部の精密部品を確実に保護します。

  2. 優れた耐熱性と安定性 純ABSに比べ、荷重たわみ温度(HDT)が大幅に向上しています。自動車内装や電子機器の動作熱など、高温環境下でも形状や寸法を正確に保ち、歪みや変形が起こりにくいのが特徴です。

  3. 優れた成形流動性 これは純PCよりも優れている最大のポイントです。射出成形において溶融樹脂の流動性が良いため、構造が複雑で薄肉の精密部品の製造が可能になり、成形時のエネルギー消費や圧力も抑えられます。

  4. 良好な表面塗装・メッキ性 塗料やメッキ層との密着性が非常に高いです。これは、外観の質感が重視されるスマートフォンケースや塗装パーツなどにおいて極めて重要です。

  5. 耐薬品性と難燃性 特定の改性剤を添加することで、極めて高い難燃グレード(UL94 V-0など)を実現でき、化学溶剤に対しても一定の耐性を持つため、製品の安全性を高めます。

三、 PC/ABS材料の一般的な分類

市場におけるPC/ABSは、用途に応じて主に以下のように分類されます。

  • 一般グレード: 性能のバランスが良く、電気・電子部品に広く使用されます。

  • 難燃グレード: 高効率な難燃剤を添加。テレビの筐体や電源アダプターなど、防火性が求められる製品に使用されます。

  • メッキグレード: 金属層との密着力を最適化。自動車のフロントグリルやドアハンドルなど、金属的な質感が求められる部品に適しています。

  • 耐候グレード: 耐紫外線(UV)性能を強化。屋外や直射日光下での黄変や脆化を防ぎます。

四、 幅広い応用分野:工業から生活まで

その優れた性能から、PC/ABSは以下のような分野で不可欠な存在となっています。

自動車産業:安全性と美しさの両立

自動車業界はPC/ABSの最大級の市場です。

  • 内装部品: ダッシュボード、エアコン吹き出し口、センターコンソールなど。直射日光下でも色あせず、変形しないことが求められます。

  • 外装部品: ホイールキャップ、ドアミラーハウジング、テールランプフレームなど。高靭性と塗装のしやすさが活かされています。

コンシューマーエレクトロニクス・OA機器

私たちが毎日触れる電子機器の筐体にも、多くの場合PC/ABSが使われています。

  • モバイル通信: スマートフォンの筐体、タブレットの背面カバー。

  • OA機器: コピー機、プリンターの外装、モニターのベゼル。強固な構造支持と繊細な外観を両立させます。

医療機器・家電

  • 医療分野: 透析装置のハウジング、手術用ランプのカバーなど。洗浄剤への耐性と構造的な強度が求められます。

  • 家電分野: 掃除機、ミキサー、ドライヤーのボディ。耐熱性と耐衝撃性のバランスが評価されています。

五、 PC/ABS加工時の注意点

PC/ABSのポテンシャルを最大限に引き出すためには、以下の成形プロセス管理が不可欠です。

  • 乾燥処理: PC/ABSは吸湿性があります。成形前には必ず十分な乾燥(通常80°C〜100°Cで3〜4時間)が必要です。水分が多いと、表面に「銀条(シルバー)」が発生したり、加水分解による強度の大幅な低下を招いたりします。

  • 射出温度の制御: 樹脂温度は通常230°C〜270°Cに設定します。温度が高すぎると熱分解が起こり、低すぎると充填不良の原因となります。

  • 金型温度: 50°C〜80°Cに保つことで、内部応力を緩和し、表面の光沢を向上させることができます。

  • 内部応力の緩和: PC成分が含まれるため、製品に内部応力が残りやすい傾向があります。複雑な形状の場合、後々のクラックを防ぐためにアニール(退火)処理が必要なこともあります。

六、 まとめ:PC/ABSの市場展望

軽量化、環境保護、高性能化が進む製造業において、PC/ABSの地位は揺るぎないものです。今後は、超高靭性、環境配慮型(リサイクル材利用)、低揮発(Low VOC)などの方向へさらなる進化が期待されています。

デザイナーやエンジニアにとって、PC/ABSを理解することは、性能・外観・コストのバランスを最適化するソリューションを手に入れることを意味します。


テクニカルアドバイス: PC/ABSを選定する際は、サプライヤーに**「PCの含有比率」**を確認することをお勧めします。PCの比率によって、最終製品の衝撃強度や耐熱限界が大きく変わるためです。

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