導語:5月15日、国際原油先物はほぼ横ばい、WTIは101.17ドル/バレル、ブレントは105.72ドル/バレル。ホルムズ海峡封鎖が続く中、米PPIが予想を上回り、100ドルの大台での攻防が激化。IEAが需給判断を過剰から不足に修正、中東現物プレミアムが上昇し、プラスチック原料のコスト支援は続くが、下流需要の弱さで化学製品は大幅下落。
一、原油100ドル攻防:地政学僵局とインフレの博弈
5月14日、WTI6月限は101.17ドル/バレルで+0.15ドル、ブレント7月限は105.72ドル/バレルで+0.09ドル。100ドルの大台で供給中断の現実と需要抑制の予想が激しく対峙している。
主要データ
| 指標 | 数値 | 変動 |
|---|---|---|
| WTI 6月限 | 101.17ドル/バレル | +$0.15 |
| ブレント7月限 | 105.72ドル/バレル | +$0.09 |
| 米PPI前年比 | +6% | 2022年以来最高 |
| 米PPI前月比 | +1.4% | エネルギーコスト+7.8% |
需給ロジック
- 供給—不足予想強化:ホルムズ海峡封鎖継続、タンカー航行量90%超減少、月300-400万トンの肥料貿易が阻害。OPEC4月産量170万バレル/日減、イラン産量2月比30%減。IEAが過剰から不足に大幅修正、中東現物プレミアムが1週間高値に。
- 需要—インフレが見通しを抑圧:米4月PPI前年比6%、前月比1.4%、いずれも2022年以来最高。利下げ期待は9月以降に先送り。
- 地政学変数:トランプ氏5月13日北京到着、米中経済交渉進行中。進展あればリスク選好改善の可能性。
二、プラスチックサプライチェーンへの波及
原油はPE、PP、PVCの基礎原料。コスト面の支援はあるが、109品目中80品目下落(73.39%)。中国工業情報化部の省エネ監察がPVC、エチレンを対象、供給収縮期待が一部支援。ただし下流の購買意欲は低迷。
三、今後の見通し
短期的に油価は100-108ドルレンジで推移。地政学的供給不足が下支え、インフレと利下げ先送りが上値を抑える。プラスチック原料はコスト下支え+省エネ監察で下値限定も、淡季需要弱さが上値を抑える。低在庫戦略を維持し、地政学リスクの脈動に注目。